まだまだ暑い9月のはじめ、藤本さんの新生姜の畑を見せていただくべく、宇城市小川町までお邪魔してきました。
山あいの集落で生姜づくり
毎年、地元の消費者の方々への野菜セット用に新生姜を出していただいていたのですが、畑に直接お邪魔するのはこれが初めて。有明海を望む、広大な畑で作られているのかな~とばかり思っていましたが、田畑が棚田状上に連なる、山あいの集落にご自宅を構えられていました。
活路を求め、頑張る農家
この集落では藤本さんだけでなく、半分ほどの農家が生姜の栽培をされているとのこと。米価格の先行きと減反政策を機に、新しい作付けに挑戦した結果だそうです。
藤本さんも生姜を栽培するにあたり、無農薬・無化学肥料のこだわり栽培を広く訴えられるJAS有機の取得に取り組み、生産者仲間と有機肥料を自作したり、加工品の商品化を企画したりするなど、グループで挑戦してきました。今では1町5反ほどの畑をローテーションさせながら無農薬の生姜づくりに携わっています。
大変な草取りも手間を惜しまず
無農薬栽培で一番大変なところは?、と聞くと「やっぱり草取りかなー」とのこと。
日頃から手間を惜しまず、時期によっては人を雇ってでもしっかり行い、生姜の根がスクスク育つよう、気を使って栽培しています。
9月初めのまだ夏のさ中ですが、畑の畝に雑草がほとんど見られず、生姜の茎がしっかりほこっていました。
瑞々しい新生姜、風味が濃厚な囲い生姜
夏場のそうめんの薬味などには水分量の多い新生姜が美味しいものですが、生産者の藤本さんにとっては濃厚な生姜の風味が楽しめる囲い生姜の方が好みだとか。
ご自宅のすぐ近くに専用の貯蔵庫をつかい、年明け以降は囲い生姜として出荷されています。
貯蔵庫の中は夏でもひんやりとして保存に適し、少しずつ水分が抜けて、生姜の成分が熟成されていきます。
若さの秘訣は生姜料理と農家を満喫すること?
藤本さんの奥さんは、収穫した生姜のうち出荷できない規格外のものをフードプロセッサーで処理して紅茶に入れたり、出てきた芽を集めて甘酢漬けにしたりと、手間を惜しまず生姜料理を作られています。
ということで、藤本さんの食卓には常に自家製の生姜が並びます。生姜好きにはうらやましい限りです!
ただ生姜の成分云々だけではなく、畑やご自宅にお邪魔してお話伺うに、地道で大変な作業などありつつも、基本ゆったりと、楽しみながら農業・農家を営まれているのも若さの秘訣なんだろうな、と強く感じました。
項 目 | 内 容 |
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産 地 | 熊本県宇城市 |
生産者名 | 藤本 洋一 |
出荷時期(予定) | 8月~翌年3月頃 |
栽培基準(熊本県) | JAS有機取得 農 薬:10割減 化成肥料:10割減 |
規 格 | 100gP、150gP、 バラ、他 |